映画と人、人とまちが繋がることを目指して vol.2

「調布シネフェス」の企画意図や今後に向けての抱負などを佐伯実行委員長に伺いました。

調布シネフェスの企画意図について
― 映画産業が息づく調布だからできる映画祭をつくりたい ―
調布には、たくさんの有力な映画プロダクションが集まってきた歴史があります。
多摩川に日活=大映(現在、角川大映スタジオ)、戦後、染地に日活(日活調布撮影所)などの大きなスタジオができ、
その関係で美術会社、現像所などをはじめたくさんの関連会社ができました。結果、映画をつくる人たちが多く住むようになり、その人たちの子孫がそのまま暮らしているなど、地域の人たちの生活の中に自然に映画文化が流れこんでいます。

また、調布では、第一線で活躍しているカメラマンをはじめ、照明や録音、編集、美術などの技術者たちが、まちを歩いています。仕事に向かう白組の山崎貴監督とすれ違ったりすることも、ふつうにあります。
加えて、2018 年秋にはシネマコンプレックス「イオンシネマ シアタス調布」もオープンしました。
映画をつくるところと、現像(ポスプロ)するところ、見せるところが同じ市内にあるまちは、日本中探しても他にありません。

「このような地域の資源、特色を生かした調布らしい映画祭をつくりたい」調布シネフェスはそのように発想し直したところから、企画の検討が始まりました。


映画賞「映画のまち調布賞」について
―現場で力を尽くす技術者たちに光をあてる―
このフェスティバルの肝は、主に映画製作の現場を支える技術者にスポットを当てた映画賞「映画のまち調布賞」にあります。

調布市民(在住・在勤・在学の方)とイオンシネマ シアタス調布来場者の投票によって選ばれた日本映画を、
映画賞の技術賞部門のノミネート作品として、各部門映画から選び出すというものです。
「映画をつくる」とは何なのか?と考えたとき、監督や俳優にスポットが当たることが多いのですが、

実際にはカメラマンや照明、録音、美術、編集など、たくさんの人が関わって制作されています。映画はチームで作り上げるものであり、映画制作を支える技術者に光をあてることが「映画のまち調布賞」のコンセプトです。

 

調布シネフェスの今後の展望
第一には、技術賞としての「映画のまち調布賞」の認知度のレベルアップです。
人気投票を通じて映画祭は知られてきたと思いますが、業界における「賞」としての存在感をより高めたいと念じています。

第二は、個性的な企画・特集の上映です。旧作も含めた回顧上映、復元上映、短編アニメの上映なども平日のプログラムとして可能と考えています。

さらに実現したいと思っているのは、「映画都市京都」との交流事業です。
もともと「映画のまち調布」は、京都から多くの映画人が転入したことで始まりました。
時代劇の京都、現代劇の調布が邦画の黄金時代を支えてきたことを示すことができれば素敵だなと思っています。

 

佐伯 知紀(さいきとものり) 
映画のまち調布 シネマフェスティバル実行委員会 実行委員長
東京国立近代美術館フィルムセンター研究員を経て、文化庁主任芸術文化調査官(映画映像担当)を歴任。
現在は、NPO法人映像産業振興機構顧問、青山学院大学、上智大学で映画論・映画史の非常勤講師を務める。多摩川在住。

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